今日、家のそばのやおやさんの前で、通りかかったおばさんに、「あんた、原宿で店やってない?」と突然声をかけられた。
みるともう閉店してしまったが、明治通りのヒステリック・グラマーの隣にあった宮崎商店という小さなやおやさんのおばちゃんだった。
「わーなんでここにいるのー」って二人でもりあがり、おばちゃんの癌が消えた話、おじちゃんが亡くなった話などきかせてもらった。
宮崎商店には野菜の他に、飲み物も売っていて、まわりの服屋さんの若い子達が、よく買いに来ていた。
おばちゃんが見当たらない時には、みんな「置いとくよー」ってさけんでは、机の上に小銭を置いて、勝手に好きなペットボトルを持っていくのをみて「ここはなんだかいい店だなー」って思っていた。
バナナやみかんを、「食べなさい」ってよくくれたりもした。
走って30秒のおばちゃんの店がなくなって、どうしてもなにか足りないときには、隣の中華屋さんの日本語がわからないコックさんから、身振り手振りでたまねぎや卵を借りたり、この間は「二度とこんなお願いはしませんから」といってお米屋さんにその隣の八百屋さんから人参を買ってきてもらい、お米と一緒に配達してもらったりしているのだが…
おばちゃんに「店閉めてもう10年だよ。32年やったけどね。」といわれてびっくり。
ちょっと前のことと思っていたのに10年たっていたとは。