今日は、80才と84才の両親が二人暮らしする、実家の団地の掃除。
片付けしていて思ったのは、家に1つあればいいものが、いくつもあること。
はさみやホッチキスは10個以上、虫眼鏡やルーペは20個以上、そして昨日70万円以上の契約をしたと周りから連絡を受けて仰天した補聴器は5個以上あった。(どうにか支払いは、一旦止めることができた)
大量の燃えないゴミをまとめながら、両親にとって、見えにくいこと、聞こえにくいこと(もちろんあちこち痛いことや忘れてしまうことも)が一番の毎日の大きなストレスなんだなと思った。
虫眼鏡を見かけたら幾つ持っていても、あっ便利だと買ってしまうのだろう。
勧められて買ってはみたが、かかりつけの医者からは飲まない方がいいと言われた健康食品や、賞味期限の切れた健康茶など、あたしからしてみればびっくりするほどの高額商品が、埃をかぶってあちこちにある。
高齢者向けの接客で買わされた感じの物たち(かといって誰かにあげて喜ばれる物ではないので捨てるしかない)だらけの狭い部屋の中での作業が途中でやりきれなくなり、国立の街へ散歩にでる。
いつもぎりぎりまで用事をして帰るのだが、本当はゆっくりぶらぶらするのに、この街はぴったりだ。
手作りのお匙のお店、奥で絵を描きながら、画家の方がお店番をしているエハガキやさん、かわいい箱入りの美味しいクッキーやさん、個性的な店がぽつぽつできていて、ほんの一時間くらいだったが、すごく楽しかった。
気がついたらイライラや落ち込みがするりと抜けていた。
買い物ってなんだろう、物を売るってどうなんだろう。
両親が大金を出して買った(買わされた)大量のごみにまみれたあとに出会ったお店は、大切にものを作っている人たちが店頭にたっている小さな美しい場所でした。
すっきり気分転換の後は、大きな棚を二台処分して四畳半の部屋がすっかり見違えるほどに。
今日はもしかしたら、なんとなくいい休日だったかもしれないな。
実家に行くときは、たくさん働いて、時々は歩きまわろう、と思う。